20年位前に僕をオールディーズバンドのリードギターに誘ってくれたHさん（享年69才）が交通事故で突然他界された。そして思いがけず形見のギターアンプをk-studioで預かることとなった。エレキギターやってる人なら誰でも知っている名機FenderTwinReverb(昇圧トランス付き）である。箱の中には、ライブでの曲順メモやライブチケットが残っていた。
Hさんは若いころから50年以上死ぬまで現役でバンド活動されていた。思い返せばバンドに誘われた頃僕は何か趣味持たないとねと高校の時買ったアコギを引っ張り出してきて職場の忘年会で余興にベンチャーズをアコギでやったりしていたのを、Hさんがどこからか聞きつけリードギターいないから一緒にやらないかと僕の腕前を知る前に誘ってくれたのだ。たぶん僕の実力を知っていたら誘わなかっただろう。
僕もバンドというものをあまり知らずに飛び込んでしまったので、あまりの実力の差に途方にくれてしまった。それからエレキギター教室に1年くらい通ったりもしたが一朝一夕にうまくなるわけでもなく、バンドの皆さんには迷惑をかけたな思うがHさんの優しいお人柄のおかげで脱サラするまで面倒を見てもらえた。
会社人間の人は気の毒だなと思う、定年退職して組織を離れれば誰からも見向きされない。その点、利害関係のない趣味でつながった友達は遊んでくれるのでありがたいし勉強にもなる。
まさかプライベートスタジオみたいのものを作るほど入れ込むとは思っていなかったが、箱があると趣味の合う人が向こうから来てくれてお金までくれるので思い切って作って良かったかな。こんな楽しい世界に引き込んでくれたHさんありがとう、TwinReverb皆で大事に使わせていただきます。（合掌）
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