「うつ克服/心は脳を動かし、脳は心を変える」


 あらためて読むと人生の後半の生き方の参考になるかなと思ったので皆さんに紹介したくなったのと自分の知識の整理のつもりで書きたいと思っております。

 私たちは誰でも愛されたいと思っています。そして、ハグ(皮膚の接触)は心を癒す最強の方法です。外国では親しい人どうしがあいさつ代わりにハグをするのが当たり前ですが、日本では当たり前ではないでしょう。女友達に久しぶりにあってハグしようとしたら”きゃあ~”と叫ばれて逃げられるのは目に見えています。

 皮膚接触がセロトニン神経を刺激して精神を安定させ、脳細胞の分裂を促し脳細胞を増やすそうです。老人ホームでの研究でハグをされない老人は脳の萎縮が進むという研究報告があります。

 セロトニンだけではなく複雑な心理も影響はあると思いますが、孤独な老人には愛情とハグが有効で、愛されないと心も脳も萎縮していき、早くぼけて早死にするようです。

明るいハグができるような文化に早くなってもらいたいものです。

セロトニンを増やす低コストな方法紹介します。

 セロトニン神経の細胞体は二酸化炭素で刺激され感情の場である偏桃体、海馬、帯状回とそれを支配する前頭前野に送られセロトニンが放出されます。つまり脳内の二酸化炭素が増えるとセロトニンが増えてSSRI(うつの薬)と同じような効果が出ます。

 脳内の二酸化炭素増やすには、呼吸をなめらかにゆっくりにして減らす。禅僧は1分1呼吸くらいにするそうです。

 イスに深く座り、背骨をまっすぐにし、顎をひいて、ゆっくりセロトニンが出ると暗示をかけながら息を丹田にまで吸い込みます(腹式呼吸)。そしてゆっくりセロトニンが出ると暗示をかけながら息をゆっくり吐きます。

 血中の二酸化炭素増やすのが目的なので苦しくてもゆっくりできるだけ滑らかに続けます。この時脳内のセロトニンが増えて気分がよくなったとイメージすることが大事です。

 ただで出来て副作用がないので、うつの薬を飲むよりいいと思いませんか。瞑想やマインドフルネスにも通ずるところがありますね。

腹式呼吸は心を救う!

 呼吸法を試して見ると、吐いて、吐いて、吐いてはゆっくり滑らかにできるのですが、吸う時は息苦しいのでゆっくり滑らかに吸うことができません。私には毎日地道な訓練が必要なようです。

 ボケない脳も訓練が必要なようです。脳は可塑性があり、脳神経は使えば使うほど樹状突起(アンテナ)と軸索(電線)が成長します。考えることを止め、新しい知識を取り入れないようにすると脳が働かなくなりボケを速めてしまいますから、頭を使うことによって脳細胞を活性化しボケを防止するために本を読んだり、考えをまとめて書いたりすることが大事なようです。

 本を読んでもすぐ忘れてしまいます、これは一見無意味のようにも思えますが、読んだり考えたりしているうちは心や脳が活性化されボケにくくなるので絶えず勉強することが大事なのです。

 脳細胞を増やす刺激は第1に運動、第2に刺激的環境、第3に勉強らしいので、初めての場所を地図をたよりに歩いて探検するのが効率が良いということでしょうか。

 子育ても終わり仕事から解放されて老人は人生の目標を失いがちです。老人にあなたの人生の目標はと効くと「ピンピンコロリ」と言われそうな気がします。

 最近ですが、人生80年と考えてあと14年、何をしようかという逆算的なことを考えないようにしています。

 人それぞれで、明日死ぬかもしれないし100歳まで生きるかもしれない。結果など気にせず、やりたいことやって面白く遊んだほうがいいと思います、周りの人が喜んでくれそうなことを損得勘定抜きでやってみたいと思います。

 長い人生いろいろ競争もあり、努力して人がうらやむような有名大学に入り一流会社に入っても全員が定年になり退職したらただの人、有能だった人ほど老害の人になりそうです。

 人は理性で結論を出しているのではなく、好き嫌いで対象を絞り込み、そこから理性で自分にとって有利な結論を出しているそうです。

 理性的に結論を導き出すのではなく、結論は考える前に無意識に出ているとも言えます。

 そして感情が豊かな人でないと多くの選択肢から何を選んでいいかわからずめちゃくちゃな結論を出してしまうそうです。

 好き嫌いの衝動は偏桃体で生まれ、前頭前野の知性が抑制してコントロールしています。

 扁桃の抑制が生まれつき強い人はクールで、答えがある試験問題では論理的に正解が出せるのですが、答えがない問題には正しい判断ができないようです。

 日頃から、感情豊かに育ち、喜びに涙を流し、不正に怒り、自分をコントロールしなくては他人とやっていけないという訓練を受けた人が、答えがない問題に正しい答えをだすことができると言うことでしょうか。知性(前頭前野)と感情(大脳辺縁系)のバランスが大事なんですね。

 心というのは脳内神経伝達物質の化学反応のような気がします。風が吹くと桶屋が儲かるような複雑な化学反応ですし、まだわかっていないところもたくさんありますのでコントロールするのは難しいのですが、脳の生理学・心理学的知識があれば、ある程度コントロールできそうな気もします。

 悪用されると他人に洗脳されコントロールされてしまうという危険もあります。

 私たちも知らないうちに、心理学、マーケティングの知識を利用して思想教育されたり商品を買わされているんでしょう。

 カルト宗教で洗脳され金むしり取られてボロボロになったかわいそうな芸能人がいますよね。

蛇足ですが、悪い洗脳のやり方(別の本からの引用です)。

オウム真理教のやり方(内向的で権威に弱い人が洗脳されやすいそうです)

①人為的神秘体験(教祖の空中浮遊)

②外界との隔離・情報遮断(修行部屋)

③恐怖感の刷り込み(ポア)

CIAのやり方

①解凍(貧しい食事、睡眠障害、自己否定・・極限状態で考えることをあきらめさせる)

②変革(頭を真っ白にして、刷り込み、繰り返しインプット、催眠、儀式、)

③再凍結(強化・・)

他人に自分の心をコントロールされるのだけは避けたいもんです。

「うつ克服」という本をネタにいろいろ書いてきましたが、心は脳を動かし、脳は心を変える!

脳を活性化するには愛と栄養と運動と勉強が必要ということでしょう。

次のことを実践しようと思います。

①全ては良くなると信じる。

②困ったことは起こらないと思い込む。

③嫌な過去は考えない。

④ゆっくり腹式呼吸してリラックス。

⑤朝日を浴びて朝散歩

⑥美味しいもの食べて、たまに旅行

⑦毎日勉強

老人性うつは高齢になるほど自殺率があがり幸福度がさがる病気です。

認知症より怖い老人性うつ(和田秀樹の本「60歳からは私らしく若返る」から抜粋)

○不安におそわれる

○集中できない

○やる気が出ない

○疲れが取れない

○体が重い

○物忘れが増えた

○質問に答えられず黙り込む

○食欲減退

○途中覚醒

などの症状が現れたらうつ病の疑いがあるのでかかりつけ医に相談したほうが良いそうです。

適切な治療をすれば高確率で治るそうです。

明るく、のんきな生活を楽しみましょう!