人の心は読めるのか?

「残酷すぎる人間法則」のメモ

 FBIの犯罪プロファイリング調査は一見システマティックで科学的に聞こえる響きだが有効率が2.7%で全く当てにならないレベルで今は使われていないらしい。

 人の心を読む(嘘を見抜く)能力には差が出ず、相手の読みとられ安さに個人差が出てくる。この差というのは非言語的シグナル(話し方、表情、身振り、など)が鍵になる。

 石器時代から、外敵や自然災害などの危険を察知するために言語では表現しづらい第六感的な直観が発達してきた。なぜなら、スピードが命だからである。論理的な思考を重ねて時間をかけて正解が出たときには敵にやられてしまう。また、スピードが速くてもその直感が外れっぱなしではやっぱり敵に食われてしまう。私たちの直観の正解率は7割くらいらしい。

 この正解率を下げる原因の一つに自己中心性バイアス(思い込み)がある。私たちは、他者が自分と同じように考え、信じ、感じていると思い、自分の頭の中に自作のストーリーを作り脳の負荷を下げている。常に周りの状況変化に気を配りその都度対応を考え続けるのは大変な作業で一番エネルギーを消費する脳を飢餓の時代には休ませるする必要があった。

 そして、自分の信念と一致する都合の良い情報を集めたがる確証バイアスというものがある。

人の心を読む直観力を上げるにはどうしたらいいか、

①相手に話をさせ、聞き上手になる。相槌はうっても意見はしない(フィードバックをしない、バイアス(偏見)を持たないように訓練する。

②相手に真実を話して欲しければ親切にする(繊細で洗練された方法)。

親切な人になって好感をもってもらう。

嘘を見抜くには、

①相手に認知的負荷をかける。

論理のとおる嘘をつくには頭に負荷が増える。真実でないと即答できない想定外の質問や検証可能な細かい事柄を聞くと脳に負荷がかかり非言語的シグナルが出やすくなる。

②証拠の戦略的活用

相手からより多くのシグナルを出させるような質問をする。

例えば、夫が浮気して夜遅く帰ってくるとする。

食事は?と尋ねて「食べてきた」と返事が返ってきたら

何を食べたの、どこのお店、誰かと一緒?とか聞いてみる

夫の頭の中はたぶん上手な嘘をつこうとフル回転している

返ってきた返事にさらに詳細なことを聞き負荷をさらにかけるという戦略である。

どこかでボロ(非言語的シグナル)が出始めても怒ってはいけない。親切に相手の気持ちなって浮気の原因など聞いてみると正直に白状するかもしれない。

 しかし、現実を見ることが健全な目標かどうかということも考えなければならない。大目に見るとか、見逃す寛容さも必要なんだそうだ。

 記憶力の良すぎる人は、別れ・後悔・辛い記憶を忘れることができないため離婚率が高いそうだ。人間関係もうまくいかない人が多いらしい。普通の人は記憶は時間とともに歪んで出来事を自分の都合のいいように再構成し物語を変えていくから妥協できるんだろう。

 人に心を読まれるというのはいい気がしないが、読み間違いされると最悪だと思う。せめて、正確に読んでもらいたいと思う。そう思うならもっと心の声を聴いてほしい人には自己開示すればいいんだけどね。

とりとめもなくなく書いてしまったが

結論「人は平均5回に1回嘘をつくが、人の心を読み取ってはいけない」

獣医

前の記事

ChatGPT
読書

次の記事

プラセボ効果