狂犬病

獣医

狂犬病ウイルスは全ての哺乳類に感染する。潜伏期や症状は動物種によって少し違うが、人、犬、猫は麻痺を起こし100%死亡する恐ろしい病気だ。日本では1732年長崎での発生が最初の流行として記録が残っている。
日本では、狂犬病予防法(1950.8月)により
①3ヶ月齢以上の犬に狂犬病ワクチン年1回接種
②狂犬病注射済票を着けていない犬の抑留/感染が疑われる犬の隔離、殺処分
③輸入される動物の検疫

などの防疫対策が行われており1957年以降国内での感染はない。

中国、東南アジア、インドなど多くの国では発生があり、潜伏期が長いため海外旅行で訪れた先で犬に噛まれ感染し日本で発症・死亡する例はたまにある。

もし感染が疑われる犬に噛まれた場合
①飼い主があきらかであるか
②ワクチン接種が適切に行われたいたか
③過去に狂犬病流行地に滞在したことがあるか
などの情報を得て臨床診断を行う

症状・疫学から狂犬病が否定できない場合、岐阜県の場合次のような流れで鑑定殺、確定診断となる。
実際確定診断依頼までに至った症例は見たことも聞いたこともないが万が一のため流れだけは頭の隅に留めておきたい。

実際には、疫学的に感染の恐れがなく、定期ワクチン接種も行われている犬が人を咬みつくことは日常茶飯事で私も仕事柄たまに不注意で咬まれることもあるが発症して死ぬんじゃないかと恐れることはない。
これも、狂犬病予防法のおかげで70年以上国内感染例がないおかげである。
なお、保健所に飼い犬が人を咬んだ事故発生届けを出した場合は2週間の隔離観察・検診を行い健診結果を報告しなければならない。

参考資料
岐阜県狂犬病発生対応マニュアル
ペットからの感染症狂犬病/佐藤克、井上智/PEDIATRICS OF JAPAN Vol54.No.1 2013

厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%82%E7%8A%AC%E7%97%85

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