福島原発被災地を訪ねて

2011-3-11 14:46に発生したM9.0の大地震は、15:37最大14Mの津波により原発電源の浸水によりコントロール不可能になり翌日15:36水蒸気爆発と炉心のメルトダウンで大量の放射性物質が大気、地表、海洋に放射性物質がばらまかれ深刻な健康被害をが危惧され半径20㎞圏内の住民に避難指示が出された。

当時のニュースでは、首都圏でも自主的に西に避難する人があり、農水産物の生産者や観光業は、出荷制限や風評被害により大きな打撃を受け今日に至っている。

車で現地に近づくに連れて放射線量計(モニタリングポスト)の数値が0.1μシーベルトからだんだん上がって2μシーベルトまで上がっていく(国の原子力安全委員会が示した基準値である同0.2μSv)長期間な低線量被ばくの健康影響を検討する政府の作業部会は、住民避難の基準として年間20mSvを容認している。

政府は福島原発事故処理には数十年必要との見通しを発表している。費用は10年で20兆円の処理費用が掛かるとの見通しだ。これに加えて、住民への損害賠償費用も10兆円以上かかるようだ。

賠償費用などは国が立て替えた後、電気料金や税金1をもとにした資金から少しずつ「返済」されていく。こうした国民負担が今後数十年は続くとみられる。

正しい防災知識と対策があれば防げたかもしれない事故だが、正しい防災知識があったとしても、経済効率の理由で対策が出来ていなかったとしたら、それは政治家や行政の責任が大きいと思う。

日本の経済発展、化石燃料による地球温暖化対策に原発が必要という意見もあり原発を無くせば良いとという単純な問題ではないが、仕方なかったねで済まされるのならまた似たような取り返しのつかない事故はまた起きるのだろう。

休館日/火曜日・年末年始 開館時間/9時~17時 入館料/大人600円

常磐双葉ICから一般道7.5km

東日本大震災伝承施設ガイド

民主党政権下で経験のしたことがない事故直後、錯綜する情報、転々とする避難生活、様々な資料と語り部による講話で未来への教訓を残す資料館。

館内の紹介ビデオには訪問前日に亡くなられた西田敏行さんのナレーターが入っており、急遽お悔やみのメッセージが加えられていた。

語り部による講話

津波の破壊力は凄まじい。

震災当日、仕事でこのあたりの老人宅を車で巡回していた女性の体験談、老夫婦に避難してねて声をかけて後にしたが、避難できず亡くなられたのを後で知って悔やみきれない思いなど熱く語られていた。

当時は、パニック状態で正しい判断ができず、自分も仕事を放り出して非難しなければならないのに訪問を続けようとしていた。

正しい防災知識と冷静な行動力が大事で、日頃から意識していないと行動できないと最後を締めくられました。

講話1日4回 10:00,11:15,13:15,14:30

伝承館2階から海側を見た

伝承館から海側の津波で更地になってしまった場所に福島県復興祈念公園造成の工事が行われていた。

それ以外にも、復興のための道路工事などが行われていて生活感はないものの作業員や交通整理の方たちで活気はあるように感じられました。

福島の友人によると、戻ってくるのは老人ばかりで若い人は戻ってこないそうです。放射能の長期低線量の影響がはっきりわからない現在では、これから先がある若い人は高収入とかインセンティブがないと戻りにくいのではないでしょうか。

休館日/火曜日・年末年始 開館時間/9時30分~16時30分 入館料/大人300円

常磐双葉ICから一般道7.5km(25分)伝承館から海より左側数キロあるので歩いて行くのは無理かな。

津波が来る前に先生の的確な避難で児童93名が無事避難できて難を逃れた。

津波で破壊された小学校

海岸から数百メートルくらい離れたところにあったように見えました。

周りに残った建物はなく、津波で壊滅したように思われます。

津波は2階部分まで浸かっていました。

校舎から避難した山を見ると、結構遠く感じます。あそこまで低学年の小学生も歩いて避難したんですね。そのあたりは、下に貼ったリンクから先生の体験談を読んでください。

避難経路

あの時、現場にいた教員として、みなさんに伝えたいことがあります。

限られた時間・情報の中で、常に最善を選択していく こと。実際、請戸小も「偶然」が重なって助かったと思っています 。後10分でも避難が遅れていたら助からなかった と思います。

佐藤信一さん

浪江町出身の浪江町教員。震災当時に請戸小学校(以下、請戸小)に教務主任として勤務。

  1. 復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要となる財源の確保を目的とした税金で、2037年分まで、基準所得税額の2.1%を納めるものです。 ↩︎

東京電力廃炉資料館

次の予定があったので、さっさと見学。

炉心直径4mでこの被害。核分裂の威力は凄まじい。

E=M×C^2・・・質量はエネルギーに変わる。

人が近づけない炉心の核燃料を処理するためにロボットの開発に力を入れているらしい。

多分私が生きている間に処理は終わらないだろうね。

漁業とか農業とかの産業は無理っぽい。復興の廃炉作業とかインフラ整備とか公共事業の仕事とそれにまつわる産業で生き残る。

被災地を肌感覚で見れたのは良かったかな・・・想定外の自然災害とか福島原発事故は人災かもしれないが、戦争で核ミサイルが西から飛んでくるかもしれないしサバイバル技術を日頃から訓練したほうがいいと思うんですが・・1週間絶食するとか、外で寝てみるとか、いろんなことを経験しておくとイザというとき慌てず冷静に行動できるような気がします。

獣医

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