クッシング症候群の治療
- 内科的QOL維持療法
- トリロスタン(アドレスタン)PDH
- 治療に進むにあたってのインフオームドコンセント
飼い主に不都合な症状があること
(これがないと治療に臨まないことも多い)
治療が高価なこと、また一生飲ませなければならないことを説明
薬による副作用の説明
症状ない場合、ホルモンの値が高いまま放置して置くと筋力低下、糖尿病や免疫低下が起こる可能性を説明(進行の可能性)
(一時的な強度ストレスの可能性と回避優先)
- 外科的切除(AT)
- 放射線照射(PDH)
- 介入療法(生活指導)
- 合併症の制御、原因ストレスの除去・軽減
アドレスタン
一般名:トリロスタン
人体薬:デソパン錠(60mg,持田製薬)
全てのステロイドホルモン合成を競合阻害
糖質コルチコイド、電解質コルチコイド、性ホルモン
血中半減期が短い

有効投与星について
使用説明書(初期投与量)
2.2~6.7mg/kgSID
1日量を変更せず、投与間隔を短縮すると・薬理作用は増強される
AUCは約1.5倍に増加
副作用の疑い直ちに中止 副作用(アジソン病)
症状:食欲低下、元気減退、嘘吐・下痢、虚脱
経口投与後、速やかに吸収・排泄される
・代謝物も含め、副腎に高濃度に分布することで、効率的な薬理作用を発現する
・排池経路は主に胆汁中である
・空腹時のトリロスタン投与では、吸収が約2/3に減少するため、食事と一緒に投与する必要がある
治療の実際
輸液(生理食塩水)とプレドニゾロンの投与
クッシング症状が再燃した場合は減量して再開
投与の休止・減量
・モニタリング
ACTH刺激試験post値の低下(<1.4μg/dL)
電解質異常(K:>5.5mEql/L)
・投与の休止または減量-減量は1/2を目安に行う
最小剤型(10mgカプセル)からの減量は投予間隔の延長
投与量の増量
・症状の改善が不十分
ACTH刺激試験の結果と併せて判断する
一他の疾患の紛れ込み、悪化要因(ストレス)の探索と対応
・増量は最小剤型(10mgcap)を用い’慎重に行う
投与間隔を短縮する場合は1日量を変えずに回数を増加
4mg/Kg/SID → 2mg/kg/BID