白内障


犬は5歳齢を過ぎた頃から水晶体は混濁するがこれで視覚を失うことはないために,白内障とは言わず「核硬化症」 と呼ぶ 。水晶体上皮細胞が生涯にわた って作り続ける線維細胞の蓄積と,不溶性タンパク質の増加による水晶体核の老化現象。


初発白内障 水晶体中央にわずかな混濁が見え始める。

スリット像 では前 ・後の碩下や縫合線が混濁する。


未熟白内障 水晶体の部位を悶わず肉眼で視認できる水晶体混濁が あり、視覚のある白内障をいう。


成熟白内障 全体に白濁し、視党を消失する段階である。

スリット 像では水晶体は膨化しているのがわかる。初発白内障が 成熟するまでには数ヵ月~数年かかリ、水晶体蛋白質(印 綬蛋白)が漏出すると水晶体起因性ブドウ膜炎を引き起 こす。


過熱白内障 モルガ二一白内障は水晶体皮質が 液状化して核が磁の下方に落下する。


過熱白内障 吸収性では融解し た水晶体内容物の断片が下方に見える。

スリット像では 水晶体内容物は液化して消失し、前嚢と後嚢が接近する。 いずれの場合も水晶体が薄くなり、前房は深くなる

糖尿病性白内障の初期の水晶体変化は,水晶体赤道部皮質に空胞が形成され,時間とともに混濁が中央に進行してくる

内科的治療は初発~未熟白内障が主な対象。点眼治療ピレノキシン点銀液 グルタチオン点眼液 .

成熟白内障は外科的治療を考慮する。通常は超音波乳化吸引法で水晶体を除去し、人工水晶体を挿入する方法 をとるが、専門医への紹介がすすめられる。


内障が進行して視覚障害が発生した場合、行動は制限されるが、聴覚や嗅覚などの他の器官に補われ ることにより、通常の生活を送れる場合も多い。

視覚際害が発生した場合の生活上の注意点

  • 生活環境を急に変えない ・飲み水 ・食事の容器はいつも同じ場所に包く
  • 段差のある場所はゲートなどでガードする。
  • 運動不足にならないように


獣医

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