最高のがん治療(ダイヤモンド社)/押川勝太郎
腫瘍内科医でYouTuberの押川勝太郎先生のおすすめ本「最高のがん治療(ダイヤモンド社)」をさっそく読んでみた。生涯で50%の人ががんになる時代ですから、がんになる前に読んでおいても損はないでしょう。
一言でまとめると、保険適用の標準治療が最高のがん治療(①手術②放射線治療③抗がん剤治療の3大治療に④緩和ケアを並行治療)であり、科学的根拠がない自由診療(代替療法、民間療法)に惑わされて命と財産を奪われないようにしましょうという押川先生いわく、がん治療のハザードマップ本。押川先生のYouTubeチャンネル見てれば特に目新しい知見はないが、短時間で要点を知りたい方には1650円はお得感あり。
聡明な?私自身の経験でも、そんなに親しくない知人からがんに効くとかいうバカ高い健康ジュースを薦められ、会員になると儲かるとか(マルチ商法?)言われ、危うく・・知人も悪気はなく、騙されているんだろうが世間ではよくあることなんだろう。教育レベルや収入が高い人ほど怪しいがん治療法に騙されやすいらしい、青天の霹靂で、突然あなたがんですと言われたら聡明な人ほど理性的な判断ができなくなる。
まだがんになっていない人に余計なお世話ですが、大雑把に科学的根拠のあるがん対策を2つピックアップ
1.メリットのあるがん検診Aクラス:便潜血検査(大腸がん)Bクラス:胃X線検査・内視鏡検査(50歳以上・胃がん)胸部X線検査(40歳以上・肺がん)、細胞診(子宮頸がん・20才以上女)、マンモグラフィー(40歳以上女)。これ以外はメリットの根拠なし。ちなみに、腫瘍マーカーは感度が低すぎる。前立腺がんの腫瘍マーカーPSA検査は死亡率を減らさない。
2.がんになるリスクをあげる「食事・生活習慣:豚肉、牛肉など四つ足の肉、塩、肥満、酒・タバコ」を減らし、リスクをさげる食事・生活習慣「魚、野菜、果物、玄米・全粒粉・雑穀、ナッツ類、オリーブオイル、運動」を増やす生活習慣に変えましょう。いずれも、お金はそんなにかからないが、継続するのがなか難しい。
がんにならないよう気を付けていても、がん3大要因①偶発的要因・老化②外的要因③遺伝的要因のうち①が一番大きい、つまりがんなったのは運が悪かっただけ神のみぞ知る領域、お金よりも大事な命ですが、命より大事なものは生き方ではないでしょうか。希望のない人生は地獄だと思うのでバランスよく残された人生(全ての生き物死亡率100%、皆いつか死ぬ)を全うしたいです。