俳句と短歌と和歌
芸能人の才能査定ランキング番組「プレバト」、凄い才能の芸能人がこんなにたくさんいるんだと感心させられます。
芸能人の集中力とこだわりは凄いですね・・・
もしも、自分が作った作品がどのランクに査定されて、どう批評されるんだろうと思ったりしながら、俳句など作ってみたりする。「才能アリ」「凡人」「才能ナシ」・・・プロじゃないんだからランクよりもいかに心情をどう伝えるかですよね。
プレバトの由来は調べてみると、「使える芸能人は誰だ!?プレッシャーバトル!!」からきているそうです。
花吹雪
今日は風が強かった・・・
堤防の桜で一句
花吹雪
道にはりつく
桜かな
解説
横殴りの雨のように桜の花が散ってきて、アスファルトの道路を薄いピンクの絨毯のように埋め尽くしている。
木に咲いた桜もきれいだけど、これも長くは続かない瞬間の美しさがあるなあと思ったわけです。
2024/04/09
蛙泣き止む
一斉に
蛙泣き止む
午前3時
解説
早く目覚めた朝
暗闇のベッドの上で聞く蛙の大合唱が
申し合わせたように突然ぱたりと泣き止む
時計を見ると午前3時過ぎ
静になっても頭が冴えて寝れない
先日、鈴木雅之のコンサートで聴いた歌
〽夢でもし逢えたら 素敵なことね
あなたに逢えるまで眠り続けたい
昼間眠いとかだるいとかないから病気ではなくて年のせいだと思うけど
好きな人に逢えるなら、ずっと寝ていたい(永眠ではないぞ、この年になるとしゃれにならない)
大瀧詠一の夢で逢えたらの歌詞いいねえ
だったら、読みかけの本でも読むか
「残酷すぎる人間法則/エリック・バーカー」
緑寿の朝
二次元の
薔薇で祝う
緑寿の朝
解説
緑寿は数え年66歳の方の長寿を祝う行事だそうです。「緑々→ろくろく→66(歳)」
66歳のお友達のお誕生日をSNSで薔薇の写真を貼り付けて祝う。お金じゃないよ、気持ちだよ!
友の糸(ライン)
誕生日
スマホで繋ぐ
友の糸
ほどけぬように
切れぬようにと
解説
誕生日に友人たちから誕生祝のメッセージが届きます。
実りある人生の秋を願う私に、このようなご縁をいただきありがたいことでございます。
携帯でつながるSNSのラインを糸とかけてみました。
このご縁を大事にしたいなという短歌でございます。
いただいたご縁は偶然かもしれませんが、一期一会の気持ちでメインテナンスしていかないとシャボン玉のように空に消えていくような気がします。
シャボン玉が天国に届くまで消えないといいですね。
春疾風
春疾風
くちびる噛んで
立ちこぎす
解説
「春疾風」は「はるはやて」と読んでください。
昨日、久しぶりにいつものサイクリングコースを走ったが、伊吹おろしの風の抵抗が強すぎて思うように前に進まない。負けるもんかと無意識に歯を食いしばり自転車の立ちこぎして走っている。
ふと、最近思うように進まないことが多いなあ、ふんばらなあかん時は頑張るしかないなと気が付いたのでございます。
しかしながら、やらなくてもいいことやってるのか、要領が悪いのか、たぶん両方だと思いますが、そろそろのんびりとやりたいことだけやれるようにしなくちゃと真剣に思ってます。
「くちびる噛んで」を「歯を食いしばり」に変えると
春疾風
歯を食いしばり
立ちこぎす
どっちがいいかなあ?くちびる噛んでのほうが口惜しさが出ていいような気もするが、実際には噛んでないよ・・・痛いから。
2022/03/28
戦いも
戦いも
なんのそのと
桜咲く
解説
遠い国の悲惨な戦争、一方的に大国ロシアに攻められ、罪のない一般市民が害虫のように殺されていく。
負けることは99%わかっていてても、領土と自由を守るために国民が命をかけて一丸となってプーチンと戦うウクライナ国民。プーチン一人でやれるわけではない。
プーチンを利用して利益を得よう(脅されて)とする官僚や政治家が一致協力してやっている正義や理念のない戦争。
なんのための戦争かわからないまま命令に従い無駄死にするロシア兵士。こんな理不尽な戦争がいつか自分の身に降りかかってくるかもしれない。
そんなことを、考えながらサイクリングしていると、遠い国の戦争とは関係なく綺麗な桜が今年も満開で、花見に興じる僕たちだけこんな平和ボケでいいのかなと思ってしまう。
いざというとき、国や家族を命かけて守る勇気があるだろうかと・・・
桜ってなんでこんなに大勢の人の心を掴むのかな理由を知りたくなる。
一気にパッと咲いて・・一気にぱっと散って・・・今この瞬間を大事に見ておかないと来年まで見れないぞ思うからかな。
日本の平和が、ぱっと散ってしまわぬうちに大事に楽しんでおこうと思う。
2022/04/02
満月見る
中秋の名月を愛でて一句
我忘れ
冷たく光る
満月見る
解説
月は何億年も変わることなく地球を冷静に照らしているんだなあ、ほんの数十年の命をあくせく生きているのが虚しくなるよね・・・なんてね
2023-9-29(中秋の名月は太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のこと)
熱帯の夜
涼しい車の車のウインドウ越しに刺さるような日差しがヒリヒリします。
暑い日が続きますね、暑中お見舞い申し上げます。
暑さで寝苦しい風景を俳句で一句
クーラーの
ボタン二度押す
熱帯夜
解説
窓を閉め切ってクーラーを入れて寝る・・・
しばらくするとクーラーが切れて暑さで目が覚める
そこで、窓を開け外気を入れながらまたクーラーを入れる
はじめから、連続運転にしておけばいいのにと思うのだが
クーラー入れっぱなしで寝ると体がだるく感じる
熱帯の夜がいつまで続くやら・・・
2023.07.27
辛酸と氷水
辛酸と氷水
吞み込んで逝く
母
解説
最後は食べることも出来ず、かき氷を喜んで食べていた母
痴呆で息子の顔もわからくなった母
介護士さんに歌を聴かせる母
夢のような自慢話を聞かせる母
死に際に親戚から聞かされた、母の辛い過去を知り
センチメンタルな気持ちで書いた俳句です。
蝉時雨
蝉時雨
宴の後の
ランタンかな
解説
娘婿や孫をバーベキューで接待したあと一人20年ぶりくらいに使ったコールマンのガソリンランタンの柔らかい灯りを見つら夕涼みしながら何もせずぼんやり一人物思いに耽る時間も良いものだという心境です。
言の葉
言の葉の
裏をなぞりて
冷える朝
解説
何言っているのかわかりませんよとダメだしをくらいそうなのであえてよけいな説明します。
言葉というコミュニケーションツールを物としてイメージしてます。
言葉に非言語的なトーン、テンポ、表情などあちこちから分析して相手の真意を推し量ろうとするのですが、(男脳は苦手らしい)考えれば考えるほどネガティブな心に陥り、冷たい闇の中に放り込まれた気分で眠れぬ早朝を過ごす様子を俳句で表現してみました。
脳の偏桃体が興奮しているんでしょうが、この状態が長く続くと鬱病になります。
鬱病の確定診断は難しいようです。2週間以上鬱状態が続くことが最低限の基準のようです。自分も脱サラして開業を準備していたころ、鬱になり精神科で向神経薬を処方されましたが(この薬は依存性があるということで鬱病には現在使われていない)薬では治りませんでした。
精神科の医師は「百の言葉より薬の方が効く」と言ってましたが、この病気に関してはヤブ医者にかかると命を落とすと思います。
早期に対策しないと重症化して治癒率が下がります。医者からもらう薬はセロトニンを増やす薬が多いようですが、薬飲んで頑張って仕事するよりは、朝日を浴びて運動して昼寝して夜もしっかり寝て嫌なことは忘れて(あきらめて)お気楽な生活習慣にした方が効果があるような気がします。
といっても、生活するには遊んでばかりもいられないので「人事を尽くして天命を待つ」やることやってうまくいかなったら諦めるというスタンスで生きてきたら治ったような気がします。
この程度で治るなら鬱病でなかったのかもしれませんが。
なごり雪
なごり雪
月光照らす
白と黒
解説
もうすぐ春だというのに
夕方から降り続く湿った雪
夜中に目が覚めて、外を見ると
月が照らす真っ白になった大地と闇の黒が
モノトーンの絵画のようで
我を忘れてぼ~と見とれてしまう
といった情景を俳句にしました。
天の川
平安貴族になったつもりで、七夕と流れ星で一首
あまのがわ
ながれしほしの
ゆきさきに
たたずむおりひめ
ひこぼしの
ひがんとともに
きえてかなしき
七夕の夜、同じ流れ星を見ているといいんだけど、愛する人へ届かぬ思いを流れ星に伝えてよと彼岸(悲願)から祈ったけど、願いを込めているうちに消えてしまって思いはとどかずあわれだなあ・・・というせつないおとこの心境を表現できたかな?
五、七、五、七、五、七、七で和歌ぽくなっていると思うんだけど・・・
寝ながらハッピーエンドにする返歌を考えてみました。
くろきほし
あまたのほしを
すいこめど
いちばんぼしを
わのこうで
焚き(抱き)しめてかえさん
おりひめのゆめ
ブラックホールにいろんな人の願いが吸い込まれてしまってしまったようだけど、いちばん愛しているあなたの思いはちゃんととどいてますよ。あなたにぎゅっと抱きしめられて、私の香りがうつってお帰えりになった夢をみました。あなたをおまちしておりますどすえ~
(すべてを吸い込むブラックホールを「くろきあな」としてみたがちょっと理屈ぽいので「くろきほし」にしてみました。)
量子力学では、陽子が12ある炭素は、星の爆発でできる元素らしい。人間の体は炭素化合物なので、私たちは星屑でできてるんだ!星がぬけるとただのクズ人間になってしまうから要注意・・・星は大事だねえ・・・スターになりてえ~