アイヒマンの実験

社会心理学の「アイヒマンの実験」をご存知でしょうか?先生(被験者)に白衣の助手(サクラ)と生徒(サクラ)を仕込んでおいて、生徒に暗記テストをさせ間違えると電気ショックの罰を被験者が与える(15Vから間違えるごとに15Vずつ上がり最大450Vまで上がる設定と被験者には教えてある)。この試験では65%の被験者が最大の450Vまでボタンを押した。設定を変えて先生(被験者:ボタンを押す)と先生(サクラ:正誤の判定を行う)と生徒(サクラ)で実験を行うと93%が450Vまでボタンを押した。いろいろな国で行ったが人種や文化の差はなかった。自ら権限を有し自分の意志で手を下す感覚の強度は非人道的な行動の関わりに決定的な影響を与える。つまり、責任があいまいになると多くの人が非人道的な行いをする可能性があることを証明する実験です。ナチスのホロコーストの責任者アイヒマンは、ユダヤ人虐殺のオペレーションのためできる限り責任があいまいになるよう分断化し任務を遂行した有能な普通の公務員だったと言うことでしょうか。最近小4の女の子が父親に殺された事件を見ていると、事件を止められなかった責任者が一体誰なのかよくわかりません。組織が肥大化し細分化され、責任があいまいになっているのが原因でしょうか?立場が違っても、「それ間違ってんじゃね!」と言える勇気と倫理観を持ちたいもんです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


その他

前の記事

金融資本主義の破綻
雑記

次の記事

ホラクラシー型組織