読書レビュー/話を聞かない男地図が読めない女

シリーズ累計350万部の超ベストセラー 2000/4/25

(アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ著 藤井留美訳)

 なかなか人には恥ずかしくて言えないような本音的なことが書いてありました。男は単純で女は複雑で優秀だなあと感心し力仕事と稼ぐことは男に任せて女は男をうまくコントロールし家庭を守ることが大事なのかなと考えさせられる次第です。「定年夫婦のトリセツ」に共通する部分もありますね。訳本なのですが、ところどころ入るアメリカンジョークが笑えない、ここは原文のままで載せた方が良かったんじゃないかなと思ったりする。

男と女はちがう生き物

 250万年前から飢えから逃れ、外敵からまもり、子孫を残すための男と女の役割が洗練されてきた結果、男は獲物に集中して狩りをし群れに帰るシングルタスクを達成するため空間を認識する能力が発達し、女は女同士で群れをなして育児、野菜や木の実を集め介護など周りと近距離に目を配りコミュニケーションするマルチタスクな家事能力が発達した。

 この男化と女化の進化に深くかかわっているテストステロン(男性ホルモン)は量のちがいがあるが男も女も持っている。

 男っぽい女(10%)、女っぽい男(20%)、男だけど女、女だけど男という病的なトランスジェンダーまで様々な度合いがある・・同性愛志向は胎児期につくられる(受胎後6~8週間にテストステロンが分泌されたかどうかで・・妊娠初期のストレスはテストステロンを抑制しゲイの男が生まれる確率は6倍に高まる逆にテストステロンが過剰になると女の子はレズビアンになる)男脳をあわせもつゲイやレズビアンは性欲が強い。

男はシングルタスク女はマルチタスク

男脳:シングルタスク、トンネル視、空間能力・論理能力に優れる、右脳の発達が早い、自問自答が好き、解決策を出したがる、言語専門の中枢を持たない、

女脳:マルチタスク、マルチトラック、周辺視野が広い、非言語能力に優れる、ふれあいを大事にする、味覚・嗅覚に優れる、左脳の発達が早い、おしゃべり好き、

 このため男と女は、考え方、理解の仕方、優先順位、行動、信念までことごとく違っている

 表情や声の抑揚など非言語的情報の分析も女性が得意だしテレビをみながら電話し食事も作るマルチタスクなのに対し男は周辺視野が狭く一度に一つの仕事しかできない脳の構造になっている。男の話は論理的で単刀直入だが女は遠回しでマルチトラックにいろいろな話をごちゃまぜにする。女は感情に訴え男は言葉じりをとらえる。

 男は性衝動が強く何人もの女とセックスしたがる乱交性だが女は子供を育てる長い期間面倒見てくれるやさしい忠誠心と愛を男に求めている。

 乱交性は、進化の名残として男の脳にプログラミングされている。太古から戦争のたびに男の人口は激減するため寡婦が増える帰還した男がハーレムを作るのは部族の生き残り戦略として有効だった。

 人間はもともと一夫一婦ができるようになっていない多婚性動物なのだが一夫一婦制で結婚という契約に縛られた現代では男はアダルトビデオや性風俗産業のお世話になるか浮気するしかない。

   現代は・・・

   女は結婚の代償としてセックスし、男はセックスの代償として結婚する。

   男は力と達成とセックスを求め、女は関係と安定と愛を求める。

   最近は、男の経済力の低下女性も経済力上昇で結婚しない男女が増えたが・・

結論

 男と女はもともと作りが違っている。この事実を認めようとせず勝手な期待を相手に押し付けてはならない。ぶつかったり摩擦がおきるのは当然と覚悟し、自分と違う相手とうまく共存し価値を認めることが大切なのだ。夫婦関係がうまくいっている家庭は人間関係を円滑にして家族をまとめあげる能力に長ける女に負うところが大きい。

 これらの真実は学校では教えてくれない、だから学校に頼らず自分で学び幸せで満ち足りた関係を築かなくてはならない

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