肝不全
食欲不振、元気消退、嘔吐、下痢、脱水、黄疸、過度の出血(吐血、メレナ、皮膚または粘膜の出血)、肝性脳症、多尿/多渇、肝性脳症;原因疾患によっては肝臓外または多臓器疾患の徴候。
肝臓の約70%が障害を受けない限り低アルブミン血症は起きない
肝硬変の ような肝不全では肝酵素の上昇は認められないケースが多い
X線検査、超音波検査で肝臓の大きさ、形態を確認しアンモニア、胆汁酸を測定する
肝不全の鑑別診断
慢性肝炎
肝リピドーシス
胆管肝炎(急性化膿性胆管肝炎では,時にステロイド治療が必要となる。そのため,診断時に肝リビドーシスと鑑別しておくことは重要)
肝腫瘍
銅中毒
猫伝染性腹膜炎
肝硬変
門脈体循環シャント
急性肝不全の一般的治療
肝臓の再生を助ける治療
安静
輸液
リンゲル,生理食塩液,または5%ぶどう糖/生食にKを添加(20-40mEqKCl/L)して行う,維持輸液には5%ぶどう糖も利用される.
肝障害では肝臓に貯蔵されるビタミンが消耗しやすい. B群,チアミン, C, K1
胃粘膜の保護を目的にH2プロツカーのファモチジン,スクラルフェー卜(H2プロツカーの30分前に使用)がよく使われる
激しい肝障害時に増加するオキシダントから肝臓を守るために,様々な抗酸化療法
が示されている.これ引こは,ビタミンEおよびC, S-アデノシルメチオニン
細菌感染に対しての特異的治療
アンピシリン、アモキシシリン、セファレキシン、メトロニダゾール
メトロニダゾールとエンロフロキサシン,またはメトロニダゾールとアンピシ
リンあるいはアモキシリンがよく選択される.
肝臓に負担をかけるもの,食欲不振など症状を悪化させるもの,胆汁への排池がないもの,腸内から肝胆道系の細菌に対して効果がないもの原則として避ける